
「どのビジネスマッチングサービスを選べばいいか分からない」—この記事に辿り着いた方の多くが、そう感じているのではないでしょうか。
ビジネスマッチングサイト・サービスは、この数年で急速に数が増えました。しかし中身をよく見ると、専門コンサルタントが企業を絞り込んで紹介してくれる「コンシェルジュ型」、条件を出せば複数社から見積もりが集まる「網羅性重視型」、IT・ものづくりなど特定分野だけを扱う「業種特化型」と、仕組みも料金も対象も全く異なります。名前が似ているからと安易に選ぶと、届く案件の質や量が期待と大きくズレることも珍しくありません。
本記事では、この3タイプの違いを軸に代表的な15サービスを整理し、ビジネスマッチングを成功させるためのポイント、メリット・デメリットまでまとめました。

ビジネスマッチングとは?3つの形態

ビジネスマッチングとは、取引先や協業パートナーを求めている企業と、それに応えたい企業とを、Webサービスや仲介機関を介して結びつける仕組みの総称です。「発注側」「受注側」という言葉が使われますが、要は「探している側」と「応えたい側」がすれ違わずに出会えるようにする役割を担っています。
これまでの新規開拓といえば、電話でのアポ取りや飛び込み訪問、展示会への出展が主流でした。しかしこれらは人手も時間もかかるうえ、どれだけ成果につながるか事前に見通しにくいという難点があります。ビジネスマッチングでは、すでに何かを探している企業同士を引き合わせるため、話が早く進みやすく、営業活動にかける労力も抑えやすくなります。
ビジネスマッチングの種類には、大きく分けると以下の3つの形態があります。
| 形態 | 内容 |
|---|---|
| コンシェルジュ型 | 専門コンサルタントが要件をヒアリングし、条件に合う相手企業を数社に絞って紹介する形式。要件が具体化された状態で商談に進みやすい。 |
| 網羅性重視・比較/一括見積もり型 | 発注者が条件を提示すると、複数社の見積もり・提案が集まり横並びで比較できる形式。案件の母数を確保しやすい一方、比較・見極めの負荷は発注側にかかりやすい。 |
| 業種特化型 | IT・システム開発、ものづくり、Web制作など特定領域に絞って発注者と受注企業をつなぐ形式。専門性が刺されば商談化しやすく、ミスマッチが起こりにくい。 |
コンシェルジュ型とは
専門の担当者(コンシェルジュ)が発注者に要件をヒアリングし、条件に合う受注企業を数社に絞って紹介する形式です。発注者は要件を整理してもらいながら進められるため、システム開発などの専門性が高い領域や、初めて発注する企業でも利用しやすいのが特徴です。一方、受注側は「厳選された案件」に商談できる分、実績や専門性を明確に示すことが求められます。
網羅性重視・比較/一括見積もり型とは
発注者が条件を1度入力すると、複数の受注企業から見積もりや提案が届き、横並びで比較できる形式です。案件の母数を確保しやすい反面、相見積もり前提になりやすく、受注側は提案のスピードや価格競争力で差別化する必要があります。発注側にとっては「短期間で複数の選択肢を集めたい」場合に向いています。
業種特化型とは
IT・システム開発、ものづくり、Web制作、クリエイティブなど、特定の業界・領域に絞って発注者と受注企業をつなぐ形式です。「その領域を探している発注者」だけが集まるため、専門性が刺されば商談化しやすく、業種を問わない一般的なマッチングサイトに比べてミスマッチが起こりにくいのが特徴です。
【比較表】おすすめビジネスマッチングサイト・サービス15選
| サービス名 | タイプ | 運営会社 | 特徴 | 料金体系(受注側) |
|---|---|---|---|---|
| プロベル | コンシェルジュ型 | 株式会社プロベル | 厳選された相見積もりなしの独占紹介・高受注率マッチング | 【レビュー・比較サイト掲載】 月額10万円〜+初期費用10万円 【ビジネスマッチング】 1商談6万円~(案件・条件により調整可) |
| オンリーストーリー | コンシェルジュ型 | 株式会社オンリーストーリー | 決裁者限定・審査制マッチング | 月額固定3万〜30万円/成果報酬5,000円〜3万円 |
| PRONIアイミツ | コンシェルジュ型 | 株式会社PRONI | 月間約100万PV、月5,000件超の案件を精査 | 要問い合わせ(成果報酬・プラン制) |
| Ready Crew(レディクル) | コンシェルジュ型 | フロンティア株式会社 | 完全無料・中間マージンなし。平均3営業日で提案 | 無料 |
| コンペル | コンシェルジュ型 | 株式会社ジャパンプ | 15万件DBから3〜5社に厳選紹介 | 無料 |
| 比較ビズ | 網羅性重視型 | 株式会社ワンズマインド | 196カテゴリ、月間48万PV、案件参加型 | 月額15,180円(定額) |
| 一括.jp | 網羅性重視型 | 株式会社eclore | 68種類以上の一括問い合わせサービス | 要問い合わせ |
| ミツモア | 網羅性重視型 | 株式会社ミツモア | 300以上のカテゴリ、成果課金型 | 成約課金8〜35% |
| BOXIL | 網羅性重視型 | スマートキャンプ株式会社 | SaaS特化450カテゴリ・3,000サービス以上 | 月額5万円〜/資料請求課金12,000円〜 |
| システム開発ナビ | 業種特化型(IT) | 株式会社GeNEE | 約6,000社のDBから要件ヒアリング後、2〜3社に厳選提案 | 無料 |
| 発注ナビ | 業種特化型(IT) | 発注ナビ株式会社(アイティメディアグループ) | IT特化9,000社、紹介達成率92% | 無料 |
| システム幹事 | 業種特化型(IT) | 株式会社ユーティル | 要件ヒアリング後、複数社を厳選紹介 | 無料 |
| Linkers | 業種特化型(ものづくり) | リンカーズ株式会社 | ものづくり特化、非公開の技術情報にもアクセス可 | 非公開 |
| Web幹事 | 業種特化型(Web制作) | 株式会社ユーティル | Web制作特化、紹介実績25,000件 | 無料 |
| BeaTRIBES Fit(旧リカイゼン) | 業種特化型(Web・システム・クリエイティブ) | リトライブ株式会社 | Web・システム・クリエイティブ・映像に特化 | 要問い合わせ |
【タイプ別】おすすめビジネスマッチングサイト・サービス15選

コンシェルジュ型
専門の担当者が発注者の要望をヒアリングし、条件に合う受注企業を数社に絞って紹介するタイプです。要件が具体化された状態で紹介されやすく、「相談の温度感が高い」「商談化しやすい」案件を取りやすいのが特徴です。
① プロベル

プロベルは、課題を抱える発注企業に対して、厳選された質の高いプロを1社~数社のみ紹介するビジネスマッチングサービスです。
発注者にとっては、実績ある企業の強みや担当者の顔、実際の利用者の声を事前に網羅的に確認できるため、複数社からの一括見積もりに追われることなく「自社に本当に最適な1社」を失敗なく選べるのが特徴です。
また、業界に詳しいアンバサダーが発注企業の本音や潜在課題を事前にヒアリング・整理することで、自社では見えなかった真の課題やベストな依頼先に気づくこともできます。
受注者にとっては、比較記事やYouTube取材動画、レビューなどの掲載によってAI検索や問い合わせの信頼裏付けができ、アンバサダーによる事前ヒアリング済みの状態で引き合わされるため、高受注率(20〜50%)な商談を獲得できるのが大きな魅力です。
おすすめの企業:実力のあるプロに発注したい企業、確度の高い商談だけを獲得したい企業。
公式サイト:https://probel.jp/
② オンリーストーリー

オンリーストーリーは、従業員10名以上の企業の執行役員以上を対象とした、完全審査制の決裁者限定マッチングサービスです。毎日おすすめの決裁者3名が提示され、双方が「会いたい」を送るとマッチングが成立する仕組み。経営課題の相談先・提携先・発注先探しに活用でき、通常の営業活動では接点を持ちにくい決裁者層とつながれるのが特徴です。
発注側(決裁者としてマッチングする側)の利用は無料で、受注側(サービス提供・提案を行う側)は月額固定制(3万〜30万円程度)や成果報酬型(商談1件あたり5,000円〜3万円程度)などのプランがあります。
おすすめの企業:決裁者・経営層と直接つながりたい企業、営業工数を削減したい企業。
公式サイト:https://onlystory.co.jp/
③ PRONIアイミツ

PRONIアイミツは、月間約100万PVを誇る国内最大級のビジネスマッチングサービスです。毎月5,000件以上集まる発注相談を、コンシェルジュが1件ずつ精査したうえで紹介する仕組みのため、予算・納期・要件がある程度整理された状態で商談に進みやすいのが特徴。
東証グロース上場のPRONIが運営しており、案件紹介だけでなくメディア掲載による集客支援も行っています。発注側(相談する側)の利用は無料で、受注側(掲載企業)は成果報酬・プラン制の料金体系となっており、詳細は要問い合わせです。
おすすめの企業:案件数を安定させたい企業、営業体制を仕組み化したい企業。
公式サイト:https://partner.imitsu.jp/
④ Ready Crew(レディクル)

Ready Crew(レディクル)は、完全無料・登録不要で利用できるコンシェルジュ型のビジネスマッチングサービスです。受注企業(提案する側)が支払う活動費で運営しているため、発注企業から中間マージンを取らないのが特徴。要件が曖昧な段階からの相談にも対応し、平均3営業日で複数社の候補を提示します。Web制作・システム開発・デザイン・動画・イベントなど幅広い領域をカバーしています。
おすすめの企業:要件が固まっていない段階から相談したい企業、中間マージンのない紹介を受けたい企業。
公式サイト:https://readycrew.jp/
⑤ コンペル

コンペルは、15万件以上のデータベースと業種別の調査情報をもとに、発注者の要望をヒアリングして条件に合う企業を3〜5社程度に絞って紹介する、発注側は完全無料のビジネスマッチングサービスです。「何を依頼すべきか整理したい」という検討段階からの相談にも対応しており、初めて発注する企業でも利用しやすいのが特徴です。
おすすめの企業:発注先探しを初めて行う企業、無料で複数社を比較したい企業。
公式サイト:https://comperu.jp/
網羅性重視・比較/一括見積もり型
発注者が条件を入力すると、複数社の見積もりや提案がまとめて集まり、横並びで比較できるタイプです。案件の母数を確保しやすい一方、提案の分かりやすさや初動の速さで差がつきます。
⑥ 比較ビズ

比較ビズは、運営21年目・月間約48万PVを誇る国内最大級のBtoBビジネスマッチングサービスです。196カテゴリにわたる案件が日々投稿されており、受注企業は届いた案件の中から参加したいものだけを選んで提案できる「案件参加型・定額課金モデル」が特徴。
依頼者への所在確認実施率85%など、量が多いサービスながら一定の質担保の仕組みも備えています。発注側(依頼する側)の利用は無料で、受注側(提案する側)は月額15,180円(定額)の会員費がかかります。
おすすめの企業:案件数を重視し、自分で案件を選びながら幅広く提案したい企業。
公式サイト:https://www.biz.ne.jp/seller/
⑦ 一括.jp

一括.jpは、68種類以上の一括問い合わせサービスを展開する、多業種横断型のマッチングサービスです。発注側(依頼する側)の問い合わせは完全無料。SEOを中心とした集客力に強みがあり、問い合わせフォームでの詳細入力を必須化することで、導入前提のユーザーが多く冷やかしを除外する運営体制を取っています。システム開発・Web制作を含む幅広いカテゴリに対応しています。
おすすめの企業:複数カテゴリで幅広く案件獲得を狙いたい企業。
公式サイト:https://www.ikkatsu.jp/
⑧ ミツモア

ミツモアは、300種類以上のサービスカテゴリを扱う見積もりプラットフォームです。税理士・行政書士・社会保険労務士・ホームページ制作・デザイン・動画制作といったビジネス向けカテゴリも充実。
発注側(依頼する側)の登録・見積もり依頼は無料で、受注側(提案する側)は登録・案件閲覧は無料のまま、成約時または応募時のみ課金される成果報酬型(8%〜35%程度)のため、初期コストを抑えて始めやすいのが特徴です。
おすすめの企業:スピード重視で案件を回したい事業者、初期コストを抑えて始めたい企業。
公式サイト:https://meetsmore.com/
⑨ BOXIL

BOXILは、スマートキャンプ株式会社が運営するSaaS比較・資料請求プラットフォームです。450カテゴリ・3,000サービス以上を掲載しており、勤怠管理や会計ソフトなどの業務効率化ツールを機能ごとに比較・資料請求できます。
発注側(ツールを探す側)の閲覧・資料請求は無料で、受注側(掲載企業)の料金は月額5万円〜、資料請求リード課金12,000円〜が目安です。
おすすめの企業:SaaS・業務ツールの導入検討先として認知を広げたい企業。
公式サイト:https://boxil.jp/
業種特化型
Web制作・システム開発・ものづくりなどの特定領域に絞って発注者と受注企業をつなぐタイプです。「その領域を探している発注者」が集まるため、専門性が刺されば商談化しやすいのが特徴です。
⑩ システム開発ナビ

システム開発ナビは、株式会社GeNEEが運営する、約6,000社のシステム開発会社データベースを持つIT特化型のビジネスマッチングサービスです。専門コンサルタントが予算・納期・要件を丁寧にヒアリングしたうえで、目的に合った2〜3社程度に絞って提案してくれるため、一括見積もり型のように大量の見積もりを比較検討する手間がかかりません。
地域・業界・目的(基幹システム/ECサイト/CRMなど)・開発手法(フルスクラッチ/ノーコードなど)からも会社を検索でき、「まず相場観を知りたい」「要件がまだ固まっていない」という段階からの相談にも対応しています。相談・紹介は発注側・受注側共に完全無料です。
おすすめの企業:システム開発の相談先が多すぎて選べない企業、要件を専門家と一緒に整理したい企業。
公式サイト:https://system-dev-navi.com/
⑪ 発注ナビ

発注ナビは、アイティメディア株式会社グループが運営する、IT・システム開発に特化したビジネスマッチングサービスです。9,000社以上のシステム開発・Web制作会社・IT製品/サービス提供社が登録しており、紹介実績は32,000件、紹介達成率92%という高い数字が特徴。
専門コンシェルジュがヒアリングを行い、最短翌日で紹介可能。相談内容は非公開のため、クローズド案件でも安心して利用できます。発注側(相談する側)の利用は無料です(受注側の料金体系は要問合せ)。
おすすめの企業:IT案件の受発注を確実に行いたい企業、大手グループ運営の実績・信頼性を重視する企業。
公式サイト:https://hnavi.co.jp/
⑫ システム幹事

システム幹事は、株式会社ユーティルが運営するシステム・アプリ開発特化のビジネスマッチングサービスです。予算が決まっていない・要件が未定の段階でも相談可能で、要件が決まっている場合は最短1営業日で開発会社を複数社紹介。AI・LLM・セキュリティ対策など最先端技術の対応も可能で、5〜6社の相見積もりにも対応しています。発注側(相談する側)の利用は無料です(受注側の料金体系は要問合せ)。
おすすめの企業:要件整理から相談したい企業、最先端技術に対応できる開発会社を探したい企業。
公式サイト:https://system-kanji.com/
⑬ Linkers

Linkersは、ものづくり業界の技術探索に特化したビジネスマッチングサービスです。バイオ・エレクトロニクス・医療機器・環境エネルギーなど幅広い産業領域をカバーし、これまで延べ350社以上が利用。相談内容の整理から候補のリストアップ、面談調整まで伴走し、約2ヶ月でのマッチングも可能な体制を整えています。一般には公開されていない技術情報にアクセスできる点が強みです。
発注側・受注側いずれの料金体系も非公開のため要問合せです。
おすすめの企業:技術的な課題を解決したい製造業・メーカー。
公式サイト:https://www.linkers.net/
⑭ Web幹事

Web幹事は、株式会社ユーティルが運営するホームページ制作特化のビジネスマッチングサービスです。紹介実績25,000件、相談者の93%が「周りにも勧めたい」と回答(2022年10月〜2025年2月アンケート)。最短1時間後からヒアリングを開始し、最短1日で制作会社3〜6社を紹介する体制を整えています。発注側(相談する側)の利用は無料です(受注側の料金体系は要問合せ)。
おすすめの企業:自社に最適なホームページ制作会社を失敗なく選びたい企業。
公式サイト:https://web-kanji.com/
⑮ BeaTRIBES Fit(旧リカイゼン)

BeaTRIBES Fit(旧リカイゼン)は、リトライブ株式会社が運営する、Web制作・システム開発・デザイン・映像制作などクリエイティブ領域に特化したビジネスマッチングサービスです。業界特化型のため、発注内容が比較的具体的で実務に近い案件が集まりやすいのが特徴です。
サービス名は「リカイゼン」から「BeaTRIBES Fit」へ変更されているため、旧名で調べていた場合はご注意ください。発注側・受注側いずれの料金体系も公式サイト上で公開されていないため、利用を検討する場合は直接問い合わせて確認してください。
おすすめの企業:WEB・システム・クリエイティブ領域で継続的に案件を獲得したい企業。
公式サイト:https://rekaizen.com/
ビジネスマッチングを利用するメリット・デメリット

導入前に、メリットだけでなくデメリットも把握しておきましょう。
メリット
- 新規開拓のスピードが上がる:闇雲な営業リストや飛び込み営業に頼らず、条件に合う相手とだけやり取りできるため、商談化までの時間を短縮できます。
- 自社にない技術・ノウハウを補完できる:既存の人脈だけでは出会えない業界・地域の企業ともつながれます。
- 属人的な営業に依存しにくい:登録・要件ヒアリング・紹介という一定のプロセスに沿って進むため、担当者のスキルや経験に成果が左右されにくくなります。
- 複数社を横並びで比較検討できる(追加項目):特に網羅性重視型では、複数の提案・見積もりを同時に見比べられるため、条件面での判断がスピーディに行えます。
デメリット
- 成約までのタイムラグがある:マッチングが成立しても、そこから交渉・契約に至るまでは通常の営業活動と同程度の期間がかかります。
- 登録情報は自己申告ベース:相手企業の実績や体制の実態は、最終的に自社の目で確認する必要があります。
- 料金体系によってはコストが割高になることがある:案件単価が高い、あるいは継続契約に発展するケースでは、成果報酬型などの料金体系が結果的に他の営業手段より割高になることもあります。
- 紹介・見積もりの質が要件の伝え方に左右される:要件や予算感を曖昧なまま伝えると、ミスマッチな候補が紹介されたり、精度の低い見積もりが届いたりすることがあります。
ビジネスマッチングを成功させるためのポイント

「登録したのに紹介される企業がしっくりこない」「商談が進まない」、そう感じる発注者側の声も少なくありません。発注する側の立場で成果を出すために押さえておきたいポイントを紹介します。
相談前に要件をできる限り具体化しておく
「予算はいくらか」「納期はいつまでか」「何を一番重視するか(価格・スピード・実績・専門性など)」。ここが曖昧なままだと、コンシェルジュ型でも条件に合わない候補ばかり紹介されがちです。すべてが決まっていなくても構いませんが、分かっている範囲の要件は先に整理しておくと、マッチングの精度が上がります。
予算感を先に決めておく
料金体系は「発注側無料」のサービスが多い一方、紹介された企業側の見積もり金額は当然発生します。相場観がないまま相談すると、提示された見積もりの妥当性を判断できません。同業他社の料金感や、複数サービスで得た見積もりを比較材料として持っておきましょう。
一つのサービスの紹介だけで決めない
コンシェルジュ型で紹介される候補は、多くても数社程度です。1回の紹介・1社の提案だけで判断せず、複数のサービスを並行して使う、または紹介された企業の中でも改めて相見積もりを取るなど、比較の軸を複数持つことが重要です。
初回商談前に自社の課題を言語化しておく
紹介・マッチングが成立しても、そこはスタートラインです。「何に困っていて、何を解決したいのか」を自社の言葉で説明できる状態にしておくと、相手企業からの提案の質も上がりやすくなります。
紹介後の対応スピードを落とさない
コンシェルジュ型サービスの多くは、発注者の温度感が高いうちに紹介を行う仕組みです。紹介を受けてから返信や日程調整が遅れると、せっかく整理された候補企業側の熱量も下がってしまいます。
合わないと感じたら早めに切り替える
紹介された候補が要件に合わない、対応が期待と違うといった場合は、そのサービスに固執せず、別のタイプ(コンシェルジュ型⇔網羅性重視型など)に切り替えることも有効です。タイプによって集まる候補の性質が異なるため、合わなかった場合は仕組みそのものを変えてみる価値があります。
【受注側向け】掲載料金の3パターンと選び方

ビジネスマッチングサイト・サービスの料金体系は、主に以下の3パターンに分かれます。多くのサービスで発注側(依頼する側)の利用は無料であるのに対し、受注側(掲載・登録企業)は下記いずれかの料金体系で費用を負担するのが一般的です。掲載を検討する場合は、自社の予算規模とリスク許容度に合わせて選びましょう。
| 料金体系 | 内容 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 月額掲載型(サブスク) | 毎月定額を支払い、掲載枠や案件閲覧機能を利用する | 継続的に安定してリードを獲得したい場合 |
| 成果報酬型 | 商談成立・契約成立時に手数料を支払う | リスクを最小化したい場合 |
| 課金型(リード課金) | 1件の問い合わせ・紹介ごとに費用を支払う | リード獲得単価を明確にしたい場合 |
月額掲載型(サブスク)
毎月定額を支払うことで、掲載枠や案件閲覧・応募機能を利用できる料金体系です。比較ビズ(月額15,180円)のように、成約件数に関わらず費用が一定のため、継続的に案件を獲得できる見込みがある企業ほど費用対効果を出しやすいのが特徴です。一方で、案件が少ない月でも固定費が発生する点には注意が必要です。
成果報酬型
商談成立や契約成立などの成果が出たときのみ費用が発生する料金体系です。ミツモア(成約課金8〜35%)や、オンリーストーリーの一部プラン(商談1件あたり5,000円〜3万円程度)などが該当します。初期費用を抑えて始められる一方、案件単価が高い場合や継続契約につながる案件では、他の料金体系より割高になることもあります。
課金型(リード課金)
問い合わせ1件・紹介1件ごとに費用が発生する料金体系です。BOXILの資料請求課金(12,000円〜)のように、リード獲得単価が明確になるため、費用対効果を数値で管理しやすいのが特徴です。
コンシェルジュ型は「月額掲載型+成果報酬型」の組み合わせや完全無料(Ready Crew、コンペルなど)が多く、網羅性重視型は月額掲載や応募課金が中心、業種特化型は無料相談・成果報酬混在型が目立ちます。いずれの料金体系も「無料プラン」には機能制限があるケースがほとんどのため、実際に使える機能と費用対効果を確認したうえで判断することをおすすめします。
よくある質問
Q. ビジネスマッチングサイト・サービスは無料で利用できますか?
利用する立場によって異なります。依頼する側(発注側)はほとんどのサービスで無料です。一方、掲載・登録する側(受注側)は月額費や成約時の手数料が発生するのが一般的ですが、Ready Crewやコンペルのように受注側も無料または低負担で利用できるサービスもあります。
Q. どのような流れでマッチングが行われますか?
コンシェルジュ型の場合、専門の担当者が発注者の要望をヒアリングし、条件に合う候補企業を数社に絞って紹介します。網羅性重視型の場合は、発注者が条件を登録すると複数社から見積もりや提案が届き、比較検討する流れが一般的です。
Q. 相談してから候補企業が紹介されるまで、どれくらい待ちますか?
サービスによりますが、コンシェルジュ型では最短翌日〜3営業日程度で候補が提示されるケースが多く見られます(発注ナビ、Web幹事、Ready Crewなど)。網羅性重視型はWeb完結型のため、当日〜数日以内に問い合わせが届くことが一般的です。
Q. 紹介された企業に必ず発注しなければいけませんか?
いいえ。今回紹介した多くのサービスで「発注は任意」と明記されています。比較検討したうえで合わないと感じた場合は、辞退や再提案の依頼が可能です。
Q. 業種特化型とコンシェルジュ型はどちらを選ぶべきですか?
IT・システム開発やものづくりなど専門性の高い領域で発注したい場合は業種特化型(システム開発ナビ、Linkersなど)、決裁者との商談や指名される営業導線を重視したい場合はコンシェルジュ型(プロベル、オンリーストーリーなど)が適しています。目的に応じて使い分けることが重要です。
まとめ

ビジネスマッチングサイト・サービスをうまく使えば、新規の取引先やパートナー探しにかかる時間・手間を大きく圧縮できます。ただし、コンシェルジュ型・網羅性重視型・業種特化型ではマッチングの仕組みも料金体系も大きく異なるため、自社の目的に合わせて選ぶことが成果につながる第一歩です。
自社の状況に合ったサービスを選び、まずは無料相談やトライアルから始めてみてはいかがでしょうか。

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代表取締役
<略歴>
東京工業大学環境社会理工学院、慶応義塾大学大学院・慶応義塾大学ビジネススクールMBA(経営学修士取得)卒業。
京都大学経営管理教育部博士課程単位取得退学。国内最大手IT企業の株式会社NTTデータなどでエンタープライズ(大手法人)領域の事業開発・事業企画等に従事。
スタンフォード大学への海外研修を経て、株式会社GeNEEの代表取締役に就任。
<資格>
基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、MBA(経営学修士)、MOT(技術経営修士)等
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