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公開日:2026.08.10 更新日:2026.08.10

最先端AI「Gemini」とは?できること・料金・ChatGPTとの比較を徹底解説

飯嶋シロ
監修者
コンテンツマーケティングディレクター 飯嶋シロ
最先端AI「Gemini」とは?できること・料金・ChatGPTとの比較を徹底解説

目次

生成AIの活用が当たり前になった今、検索エンジンやビジネスチャットの現場で「Gemini」という名前を目にする機会が急速に増えています。Googleが開発したこのAIは、文章の作成だけでなく、画像や音声、動画までを理解し、検索や業務ツールと連携しながら幅広いシーンで活用できるのが特徴です。

一方で「GeminiとChatGPTは何が違うのか」「無料でどこまで使えるのか」「会社の情報を入力しても大丈夫なのか」など、実際に使い始める前に気になるポイントも多いのではないでしょうか。

本記事では、Geminiの基本情報から具体的にできること、料金プラン、使い方、他の生成AIとの違い、そしてビジネスで活用する際の注意点まで、はじめてGeminiに触れる方にもわかりやすく解説します。

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Geminiとは?基本情報まとめ

Geminiとは?

Geminiの概要(Google製AIアシスタント)

Geminiとは、Googleが開発した生成AI(大規模言語モデル)です。テキストの生成や質問への回答だけでなく、画像・音声・動画・コードといった複数の種類の情報を一度に理解できる「マルチモーダルAI」であることが大きな特徴です。

Google検索やGmail、Googleドキュメント、Googleスプレッドシートなど、普段使っているGoogleのサービスと連携できる点も強みで、Webブラウザ・スマートフォンアプリ・PCアプリなど複数の手段からアクセスできます。個人利用はもちろん、Google WorkspaceやGemini Enterpriseとして法人向けにも提供されており、業務効率化のツールとしても注目を集めています。

Geminiの由来・名前の意味

「Gemini」は英語で双子座を意味する言葉です。テキストと画像など複数の種類の情報を組み合わせて処理する“マルチモーダル”な性質を、双子(Gemini)になぞらえて名付けられたとされています。Google独自の複数のAI研究チームが統合されて開発されたモデルであることも、名前の由来として語られることがあります。

なお、Googleの対話型AIは2023年3月に「Bard」という名称で試験提供が始まりました。その後の機能拡張やモデル刷新を経て、2024年2月に現在の「Gemini」へと名称が統一されています。「Bardというサービスも見かけたけれど、Geminiと同じものなのか」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、Bardは現行Geminiの前身にあたるサービスと考えて差し支えありません。

Geminiの読み方

Geminiは「ジェミニ」と読みます。まれに「ゲミニ」と読まれることもありますが、Google公式の表記・発音は「ジェミニ」です。検索時には「gemini」のほか「ジェミニ」とひらがな・カタカナで調べる方も多く、双子座を意味する占星術用語と検索結果が混在しやすい単語でもあるため、注意して情報を探すとよいでしょう。

Geminiでできること

Geminiでできること

Geminiは一つの機能に特化したツールではなく、複数の情報形式を横断して処理できる汎用型のAIです。用途や処理の重さに応じて複数のモデルが使い分けられており、代表的なものは次の通りです。

モデル/機能名位置づけ向いている使い方
Gemini 3.6 Flash速度と品質のバランスを重視した標準モデル(無料版のデフォルト)日常的な文章作成、要約、簡単な質問応答など幅広い用途
Gemini 3.1 Proより高度な推論力を持つ上位モデル複雑な分析、専門性の高い文章作成、込み入った企画立案
Gemini 3 Deep Think時間をかけてじっくり思考する高度推論モード(Ultra向け)数学・科学・込み入ったロジックを要する難易度の高いタスク
Gemini Nanoスマートフォンなど端末上で軽量に動作するモデルオフラインでの簡易翻訳や要約など、端末内で完結させたい処理

2026年8月時点では、無料版でも標準モデルの「Gemini 3.6 Flash」が使え、より高度な推論が必要な場面では「Gemini 3.1 Pro」に切り替えられます。ここでは代表的な機能を紹介します。

テキスト生成・文章作成

メールの下書き、報告書やブログ記事の作成、要約、翻訳など、文章に関わる作業を幅広くサポートします。長文の資料を要点だけにまとめたり、話し言葉を丁寧なビジネス文書に整えたりといった使い方も可能です。

画像・動画の認識・生成(概要)

写真をアップロードして内容を説明させたり、手書きのメモを読み取ってテキスト化したりといった「画像認識」に加え、指示文(プロンプト)から画像を生成する機能も備えています。画像生成・編集モデルは「Nano Banana」「Nano Banana Pro」というブランド名で提供されており、複数の画像を組み合わせた合成や、自撮り写真をもとにした一貫性のある人物表現なども可能です。

動画については、Geminiアプリ内の「Gemini Omni」機能を使うと会話しながら動画の作成・編集ができ、より本格的な動画制作には別アプリ「Google Flow」(Veo 3.1モデルを使用)が用意されています。

検索・情報収集・要約

Google検索と連携することで、最新の情報を踏まえた回答を得やすいのもGeminiの強みです。複数のWebページやレポートの内容を横断的に要約したり、リサーチの下調べを任せたりする使い方に向いています。「Deep Research」機能を使うと、テーマを指定するだけで複数ページにわたる調査レポートを自動作成できます。

プログラミング支援

Python、JavaScriptなど複数のプログラミング言語のコード生成やバグの指摘、修正提案にも対応します。エンジニアが定型的なコーディング作業を効率化する目的でも利用されています。

タスクの自動実行(エージェント機能)

2026年5月に米国のGoogle AI Ultraユーザー向けベータとして始まった「Gemini Spark」は、ユーザーに代わってGmailやドキュメント操作などのタスクを自律的に実行するパーソナルAIエージェント機能です。2026年7月29日には日本のGoogle AI Pro/Ultraユーザーへの展開も発表されており、質問に答えるだけだったGeminiが、実際に作業を代行する方向に進化していることを示す機能です。

関連記事:AIエージェントとは?仕組み・生成AIとの違い・活用事例からおすすめの選び方まで徹底解説

Geminiの料金プラン(無料版・有料版の違い)

Geminiの料金プラン(無料版・有料版の違い)

Geminiには、無料版と複数の有料プランが用意されています。無料版と有料プランの違いは以下の通りです。

項目無料Google AI PlusGoogle AI ProGoogle AI Ultra
月額料金0円725円2,900円14,500円〜32,000円
使用量上限(無料版比)基準2倍4倍最大20倍
主なモデル3.6 Flash / 3.1 Pro(制限あり)無料版と同様+動画生成Gemini 3 Pro・Deep Search・エージェント機能Deep Think・Gemini Sparkなど最先端機能に早期アクセス
ストレージ15GB400GB5TB20TB〜
対応国・地域160以上150以上150以上

次に無料版・有料プランそれぞれについて詳しく解説していきます。

無料版でできること・制限

Geminiは無料でも利用を開始できます。無料プランでは、Gemini 3.6 Flashへのフルアクセスに加え、3.1 Pro(アクセスに制限あり)、画像生成・編集、Deep Research、Gemini Live、Canvas、Gemなどの主要機能をひと通り試すことができます。Gmail・Googleドライブ・Googleフォト共通で15GBのクラウドストレージも含まれます。

ただし、利用回数には上限があり、5時間ごとにリセットされる仕組みです。上限は消費するコンピューティング量(プロンプトの複雑さや使用機能、チャットの長さなど)によって変動するため、「思ったよりすぐ上限に達してしまった」というケースも起こり得ます。頻繁に使う場合は有料プランの検討をおすすめします。

機能によって消費量の傾向は異なり、目安は次の通りです。

機能消費量の目安上限に達しやすいケース
通常のテキストチャット軽い無料版でも日常利用なら上限を意識しにくい
高度な推論モデル(3.1 Pro等)の利用やや重い無料版では利用回数が絞られており、連続使用で上限に達しやすい
Deep Research(調査レポート生成)重い無料版では月あたりの生成本数が限られる
画像生成・編集中程度1日に大量生成すると上限に近づきやすい
動画生成最も重い無料版では非対応、有料プランでも1日あたりの本数に上限あり

正確な回数や上限値はプラン改定のたびに変更されやすいため、目安として捉え、実際の上限は利用画面の表示で確認するのが確実です。

有料プラン(Google AI Plus/Pro/Ultra)の料金・機能

以前「Gemini Advanced」と呼ばれていた有料プランは、現在「Google AI Plus」「Google AI Pro」「Google AI Ultra」という名称に統合されています(2026年8月時点)。

  • Google AI Plus:月額725円。無料版の2倍の使用量上限、動画生成機能、Google Flowクレジット200pt、ストレージ400GBなど
  • Google AI Pro:月額2,900円。無料版の4倍の使用量上限、Gemini 3 Pro・Deep Search・エージェント機能への幅広いアクセス、Google Flowクレジット1,000pt、ストレージ5TBなど
  • Google AI Ultra:月額14,500円〜32,000円(使用量上限に応じて2段階)。Pro比で最大20倍の使用量上限、Deep ThinkやGemini Sparkなど最先端機能への早期アクセス、ストレージ20TB〜など

いずれのプランも解約はいつでも可能ですが、残存期間分の返金はない点に注意が必要です。

学生向け無料プランについて

以前は学生向けに有料プラン相当の機能を無料提供する特典がありましたが、この特典は2025年10月6日に終了しています。現在、学生も含めてすべてのユーザーが利用できるのは前述の無料プランで、学生であることを理由とした追加の無料アップグレードは提供されていません。

大学生向けには、学習ガイドの作成や試験対策、レポート作成支援など「学習用途」に寄せたコンテンツ・訴求ページが用意されているものの、料金体系自体は一般ユーザーと同じです。「学割」を訴求する場合は、機能面の使いやすさを訴求軸にし、料金の優遇がある前提の書き方は避けるのが安全です。

法人・ビジネスプランの料金

法人向けには大きく2つの提供形態があります。

  • Google Workspace Business Standard:ユーザーあたり月額1,600円(年間契約の場合。月次契約はやや高くなります)。GeminiアプリでのAI対話、Gemini Notebook、Gmail/ドライブ/スプレッドシートへのAI組み込み、ユーザー1人あたり2TBストレージなどが含まれ、最大300ユーザーまで契約可能
  • Gemini Enterprise:要問い合わせ(個別見積もり)。Standardの全機能に加え、エージェントの構築・管理、DLP(データ損失防止)によるデータセキュリティ、高度なアクセス制御、Microsoft 365やSalesforceなど他社サービスとの連携、ユーザー数の上限・下限なしの柔軟なライセンスなどに対応

法人向けプランでは「入力データがモデルの学習や広告に使用されない」ことが明記されており、個人向け無料プランと比べてデータの取り扱いポリシーが明確に区別されています。セキュリティを重視する企業にとっては、比較検討の重要なポイントになります。

Geminiの使い方(アプリ・ブラウザ・PC/スマホ)

Geminiの使い方(アプリ・ブラウザ・PC/スマホ)

Geminiの使い方は、使用しているデバイス・環境によって異なります。各利用方法と対応環境は以下のとおりです。

利用方法対応環境特徴
WebブラウザPC・スマホ問わずGoogleアカウントでログインするだけですぐ利用可能
スマホアプリiPhone/Android外出先での利用、音声入力との相性が良い
Mac版アプリmacOS 15以降正式なネイティブアプリ。ショートカットで即起動、画面内容を見ながらの音声操作にも対応
WindowsWindows 10以降単体アプリはなく、Windows版「Googleアプリ」またはブラウザのPWAインストールで代用
Chrome拡張機能Chromeブラウザ閲覧中のページ内容を踏まえて要約・質問が可能。対応地域・言語は拡大中

Webブラウザでの使い方

もっとも手軽な方法は、GoogleアカウントでログインしてWebブラウザからGeminiのサイトにアクセスする方法です。特別なインストール作業なしに、すぐにチャット形式でやり取りを始められます。Google Chromeを使っている場合は、アドレスバーに「@」を入力すると候補にGeminiが表示され、タブを切り替えずにその場で呼び出すこともできます。

スマホアプリ(iPhone/Android)での使い方

iPhone・Android向けにそれぞれ専用アプリが提供されています。外出先での利用や、スマートフォンの音声入力と組み合わせた使い方に向いています。端末によっては、Googleアシスタントの代わりにGeminiを呼び出す設定に切り替えることもできます。

呼び出し方も端末ごとに工夫されており、iPhoneではホーム画面・ロック画面へのウィジェット配置やSiriショートカットからの音声起動、Androidではデフォルトアシスタントとしての設定に加え、Google Pixelシリーズでは背面をダブルタップして呼び出す操作にも対応しています。よく使う人ほど、こうしたショートカットを設定しておくと立ち上げの手間を減らせます。

PC版アプリ(Windows/Mac)での使い方

Macには2026年4月から正式なネイティブアプリ「Gemini for Mac」が提供されています。ショートカット(option+スペースバー)でどこからでも呼び出せるほか、2026年7月末からは画面の内容を見ながら音声だけで文章の作成・編集を行える機能も追加されました。

一方Windowsには、Gemini単体のネイティブアプリは2026年8月時点で提供されていません。かわりに、Windows向けの「Googleアプリ」経由でショートカットキーから呼び出す方法や、Chrome・Edgeなどのブラウザで「アプリとしてインストール」(PWA)してデスクトップ・タスクバーから起動する方法が用意されています。

Chrome拡張機能での使い方

「Gemini in Chrome」を使うと、閲覧中のページの内容を踏まえてGeminiに要約・質問ができます。当初は米国のGoogle AI Pro/Ultraユーザー・英語表示のみの限定提供でしたが、その後アドレスバーの検索ショートカットからGeminiウェブアプリにアクセスする方法や、Gemini拡張機能経由でサードパーティ製ツールを呼び出す機能(Chrome 144以降)が追加されるなど、対応範囲が広がっています。

Gemini vs ChatGPT・Copilot・Claude|違いを比較

Gemini vs ChatGPT・Copilot・Claude|違いを比較

生成AI選びで多くの方が気になるのが「結局どれを使えばいいのか」という点です。それぞれ得意分野が異なるため、目的に応じて使い分けるのがおすすめです。なお、本章では使い分けを記載していますが、AIサービス内容の変化は激しく、進化が進むたびに各サービスの強みが変わる場合もあります。本章の内容を参考にしつつも、大きなアップデートが入るたびに各サービスを自身で使ってみることを推奨します。

GeminiとChatGPTの違い

ChatGPT(OpenAI)は対話の自然さやカスタマイズ性の高いAPIに強みがあります。一方Geminiは、Google検索との連携や、Googleサービス(Gmail・ドキュメント・スプレッドシートなど)との統合のしやすさが特徴です。すでにGoogleのサービスを業務で多用している場合は、Geminiのほうが導入コストを抑えやすい傾向があります。

Geminiと Copilot の違い

Microsoft Copilotは、Word・Excel・Outlookなど、Microsoft製品との連携に強みを持つAIです。Google Workspaceを利用している企業はGemini、Microsoft 365を利用している企業はCopilot、というように、普段使っているオフィスツールに合わせて選ぶのが実用的な判断基準になります。

Geminiと Claude の違い

Claude(Anthropic)は長文の読解・処理や、安全性に配慮した応答設計に定評があります。長い契約書や仕様書の読み込みなど、精緻な文章理解が求められる作業ではClaude、検索性やマルチモーダル対応、Googleサービス連携を重視する場合はGemini、といった使い分けが考えられます。

比較表:機能・料金・向いている用途

項目GeminiChatGPTCopilotClaude
開発元GoogleOpenAIMicrosoftAnthropic
強み検索連携・マルチモーダル・Google製品統合対話の自然さ・API拡張性Office製品との連携長文処理・安全性重視の設計
向いている用途リサーチ、Google Workspace業務、画像/動画を含む作業汎用的な文章生成・対話・開発者向けAPI活用Word/Excel/Outlookでの業務効率化長文書類の読解・要約、精度重視のやり取り
無料プランありあり一部機能ありあり
有料プラン目安(月額)725円〜32,000円1,400円〜16,800円〜個人向け約3,200円/法人約3,148円20米ドル〜200米ドル(円建てなし)

料金は為替レートの影響もあり変動しやすいため、実際に契約する際は各社公式サイトで最新の金額をご確認ください。

関連記事:生成AIチャットツールの進化|ChatGPT・Claude・Geminiの最新トレンドを解説!

Gems・Canvas・NotebookLM連携などの便利機能

Gems・Canvas・NotebookLM連携などの便利機能

基本的な使い方に慣れてきたら、Geminiにはさらに業務効率を高める専用機能が用意されています。主な機能は次の通りです。

機能名概要主な用途
Gems特定の役割・指示をあらかじめ設定した自分専用のAI繰り返し行うタスクの自動化(校正担当、サポート担当など)
Canvas文章・コードを対話しながら編集できるインタラクティブスペース資料のたたき台作成、コードのプロトタイピング
NotebookLM連携アップロード資料をもとに要約・Q&A・音声解説を生成社内資料のリサーチ、複数ドキュメントの横断整理
Deep Researchテーマ指定だけで複数ページの調査レポートを自動作成市場調査・競合分析の下調べ
Gemini Spark指示に沿ってタスクを自律的に代行するパーソナルAIエージェントメール整理、定型作業の自動化(Pro/Ultra、展開中)

Gems(カスタムAI)とは・作り方

Gemsは、特定の役割や指示をあらかじめ設定した「自分専用のAI」を作成できる機能です。たとえば「壁打ち相手」「英文メールの校正担当」など、目的に応じたGemを用意しておくことで、毎回同じ指示を入力する手間を省けます。

Canvas機能とは・使い方(スライド・資料作成)

Canvas機能は、文章やコードをGemini上で対話しながら編集・ブラッシュアップできる機能です。資料のたたき台やスライドの構成案を作りながら、その場で修正指示を出せるため、ゼロから資料を作る作業を効率化できます。

NotebookLMとの連携方法

NotebookLMは、アップロードした資料やメモをもとに要約・Q&A・音声解説などを生成できるGoogleのツールです。Geminiと組み合わせることで、社内資料のリサーチや、複数ドキュメントを横断した情報整理がスムーズになります。

Deep Research機能の使い方

Deep Research機能は、指定したテーマについてWeb上の情報を自動的に調査し、レポート形式でまとめてくれる機能です。市場調査や競合分析の初期段階のリサーチ工数を大幅に削減できます。

Gemini Spark(自律型パーソナルAIエージェント)

2026年5月にまず米国のGoogle AI Ultraユーザー向けベータとして始まった新機能ですが、2026年7月29日には日本語・英語対応で「日本のGoogle AI Pro/Ultraユーザー」にも展開することが公式発表されました(発表から数週間かけて順次提供)。指示に沿ってGmail・ドキュメント・スプレッドシートなどと連携しながら、パソコンを閉じていてもクラウド上でバックグラウンド動作し、タスクを代行します。支払いやメール送信など重要な操作は必ず事前確認が入る設計です。

提供範囲は現在も拡大中のため、実際に使えるかどうかや対応言語は、お使いのプランと地域によって異なる場合があります。

セキュリティ・プライバシー面での注意点

セキュリティ・プライバシー面での注意点

ビジネスで利用する際に特に確認しておきたいのが、入力した情報の扱いと、生成される回答の正確性の2点です。

回答の正確性について(ハルシネーションへの注意)

Geminiに限らず生成AI全般には、事実とは異なる内容をもっともらしい文章で作り出してしまう「ハルシネーション」と呼ばれる現象があります。学習データに含まれていない情報や、複数の情報が入り混じるテーマについて質問すると、誤った数値や存在しない固有名詞などが自信満々に返ってくることがあります。

特に法律・医療・最新の統計データなど、正確性が重要な分野や更新頻度が高い情報を扱う際は注意が必要です。実務での対策としては、Geminiの出力を「そのまま使える完成品」ではなく「たたき台・下書き」として位置づけ、数値や固有名詞、引用元は必ず一次情報にあたって確認する運用をチームで徹底することが有効です。

入力データは学習に使われる?オプトアウト設定方法

Googleは「Gemini アプリ アクティビティ」という設定画面で、チャット履歴の確認・削除や、データをGoogleのAI改善に使われないようにするオプトアウトを管理できるようにしています。デフォルトの自動削除期間は18か月ですが、3か月・36か月・無期限(自動削除なし)に変更することも可能です。

注意点として、この設定をオフにしても、応答の生成や不正利用防止・安全確保といった目的では引き続きチャット内容が利用され、トレーニングを受けたレビュアーによる人間のレビューが行われる場合があります。レビュアーに見られたくない機密情報は入力しないようにしましょう。個人利用と法人向けプラン(Google Workspace/Gemini Enterprise)ではデータの取り扱い方針が明確に異なり、法人向けでは入力データがモデルの学習や広告に使われないことが契約上明記されています。

プライベートな内容を話したいときは、履歴に残らない「一時チャット」機能も用意されています。

個人情報・機密情報を入力する際の注意

顧客の個人情報や社外秘の情報をそのまま入力することは避け、匿名化・仮名化した状態で利用するなど、社内でのルール整備が重要です。特に法人での導入時は、情報システム部門と連携してガイドラインを定めておくことをおすすめします。

商用利用・著作権について

Googleの利用規約では、「ユーザーのコンテンツはユーザーに帰属する」と明記されており、Geminiで生成したオリジナルコンテンツの知的財産権についてGoogleが所有権を主張することはありません。これにより、生成した文章や画像を商用目的で利用すること自体は基本的に可能です。

ただし、生成AIの使用禁止に関するポリシーや、他者の権利(著作権・肖像権など)を侵害しない範囲での利用が前提となる点は変わりません。以前あった消費者向けの「生成AI追加利用規約」は2024年5月22日以降、通常のGoogle利用規約に統合されているため、規約を参照する際は最新のGoogle利用規約ページを確認するのが確実です。

ビジネス・法人でのGemini活用

ビジネス・法人でのGemini活用

ビジネス・法人でGeminiを利用する場合は、以下の2プランが用意されています。

 項目Google Workspace Business StandardGemini Enterprise
月額料金(目安)1人あたり1,600円(年間契約)個別見積もり
主な機能Geminiアプリでの対話、Gemini Notebook、Gmail/ドキュメント/スプレッドシートへのAI組み込みStandardの全機能+エージェント構築・管理、DLP、高度なアクセス制御
データの扱いモデルの学習や広告に不使用モデルの学習や広告に不使用
利用可能人数最大300ユーザー上限・下限なし

Google Workspace with Geminiとは

Google Workspaceの契約に組み込む形で、Gmail・ドキュメント・スプレッドシート・スライドなど既存の業務ツールの中でGeminiを利用できるプランです。普段の業務フローを大きく変えずに生成AIを導入できる点がメリットです。

Gemini Enterpriseの機能・料金

Gemini Enterpriseは、社内データとの連携やセキュリティ管理機能を強化した法人向けプランです。組織全体でのAI活用状況の管理や、部署ごとのアクセス制御など、大規模導入を見据えた機能が用意されています。詳細な料金体系は契約規模によって異なるため、個別見積もりが必要になるケースが一般的です。

Geminiの活用事例9選

Geminiの活用事例9選

企業での主な活用シーンと、実際に導入する場合の手順の一例を紹介します。

会議の議事録作成を自動化する

会議の音声を文字起こしし、決定事項やネクストアクションを整理された議事録に変換します。

  • Google Meetで通話に参加し、文字起こし機能をオンにする(または録音データをファイルとして用意する)
  • 会議終了後、文字起こしテキストをGeminiに渡し、「議事録の形式で要点・決定事項・ネクストアクションを整理して」と指示する
  • 担当者ごとのタスクを箇条書きで抽出するよう追加で指示し、抜け漏れがないか確認する
  • Google Docsに出力し、関係者に共有する

プロンプト例

以下は会議の文字起こしです。この内容から議事録を作成してください。

出力項目は「会議の目的」「決定事項」「未決事項」「担当者別のToDo(期限つき)」の4つに分けてください。

内容から判断できない部分は推測せず、「要確認」と記載してください。

問い合わせ対応のFAQ回答を効率化する

よくある問い合わせに対して、自社のトーンに沿った回答案を素早く生成できるようにします。

  • 過去のFAQ・回答例・トーンのガイドラインをまとめたドキュメントを用意する
  • Gemsで「カスタマーサポート担当」のGemを作成し、カスタム指示と参照ファイルとして上記のドキュメントを登録する
  • 新しい問い合わせ内容をそのGemに貼り付け、回答案を生成させる
  • 生成された回答案を担当者が確認・修正してから送信する(送信の自動化はせず、人の最終チェックを挟む)

プロンプト例

あなたは当社カスタマーサポートの担当者です。添付のFAQ資料のトーンに合わせて、以下の問い合わせへの回答文を作成してください。

条件:丁寧だが硬すぎない文体、300文字以内、最後に追加の質問があれば遠慮なく連絡してほしい旨を一言添える。

[ここに問い合わせ内容を貼り付け]

市場調査・競合分析のリサーチを効率化する

Web上の情報収集からレポート作成までの下調べ工数を圧縮します。

  • Geminiで調査したいテーマを指定し、Deep Research機能を実行する
  • 生成された調査レポートをCanvasに渡し、社内資料向けの構成に整理し直す
  • レポート内の出典リンクを確認し、事実関係を裏取りしたうえで数値や主張を加筆修正する
  • Google Docsやスライドの下書きとしてエクスポートし、担当者がブラッシュアップする

プロンプト例

国内の生成AI活用市場について調査してください。

以下の項目を含めてください:①市場規模と成長率、②主要な競合サービス、③直近1年のトレンド、④導入企業が抱えやすい課題。

A4一枚程度の分量で、参照した情報源も併記してください。

提案資料のたたき台作成を効率化する

ゼロから資料を作る時間を短縮し、構成のブラッシュアップに時間を使えるようにします。

  • Canvasで「〇〇向けの提案資料のアウトラインを作って」のように依頼し、たたき台を生成する
  • 生成されたドラフトに対し、トーンや長さ、見出し構成の変更を対話形式で指示して調整する
  • 必要に応じてインフォグラフィックや図解への変換をCanvas上で依頼する
  • 完成したドラフトをGoogleスライドやPowerPointに移し、デザインや最終調整を行う

プロンプト例

経営層向けに、生成AI導入の提案資料の構成を作成してください。

条件:全10枚、1枚につき主張は1つ、導入背景・課題・期待効果・リスク・導入ステップ・費用対効果を含める。

各スライドのタイトルと記載内容の要点を箇条書きで示し、最後に意思決定してほしい内容を明記してください。

海外とのやり取りで発生する翻訳業務を効率化する

契約書やメール、マニュアルなど、ビジネス文書の翻訳をスピーディに行い、確認作業に時間を使えるようにします。

  • 翻訳したい文書(契約書・メール・マニュアルなど)をGeminiにアップロードまたは貼り付ける
  • 翻訳先の言語と文書の性質(法務文書、カジュアルなメールなど)を伝え、トーンを指定して翻訳を依頼する
  • 専門用語や固有名詞は原文を併記させ、訳語の統一が必要な場合は用語集をあわせて渡す
  • 長文の場合はCanvas上で章ごとに確認しながら訳文を調整し、最終的な文書として整える

プロンプト例

以下の日本語の契約書を英語に翻訳してください。

条件:法律文書としてのフォーマルな文体を維持し、専門用語は初出時に日本語を括弧書きで併記してください。

訳文に自信が持てない箇所があれば、その旨を明記してください。

名刺・資料の画像を読み取ってデータ化する

画像認識機能を使って、紙やスクリーンショットの情報をテキストデータに変換し、入力作業の手間を減らします。

  • 名刺や資料のスクリーンショットなど、データ化したい画像をGeminiにアップロードする
  • 抽出したい項目(氏名・会社名・連絡先など)を指定し、表形式で出力するよう依頼する
  • 複数枚をまとめてアップロードし、一括で整理できるか確認する
  • 出力結果をスプレッドシートや顧客管理システムにコピーし、既存のデータと統合する

プロンプト例

アップロードした名刺の画像から、氏名・会社名・部署・電話番号・メールアドレスを抽出してください。

出力形式:表形式(列:氏名/会社名/部署/電話番号/メールアドレス)

文字が読み取れない項目があれば、空欄にしたうえでその旨を注記してください。

定型的なコードの作成・修正を効率化する

プログラミング支援機能を使い、定型的なコーディング作業やデバッグにかかる時間を短縮します。

  • 実装したい処理内容、もしくは発生しているエラーメッセージをGeminiに伝える
  • 使用する言語・ライブラリを指定し、具体的な処理内容を依頼する
  • 生成されたコードを実際に動かし、エラーが出た場合はそのエラー内容を貼り付けて修正を依頼する
  • 動作確認ができたら、他のメンバーが読めるようコメントの追加を依頼する

プロンプト例

以下のPythonコードを実行するとエラーが出ます。原因を特定し、修正したコードを提示してください。

あわせて、エラーの原因を1〜2文で分かりやすく説明してください。

[ここにコードとエラーメッセージを貼り付け]

社内マニュアルをNotebookLMと連携し、いつでも参照できるようにする

散在しがちな社内マニュアルや過去資料をNotebookLMに集約し、必要なときにすぐ参照できる状態を作ります。

  • 社内マニュアルや過去の議事録、製品資料などをNotebookLMにアップロードする
  • 「新入社員向けに要点をQ&A形式でまとめて」のように指示し、資料の要約・FAQを自動生成する
  • 音声解説機能を使い、通勤中などでも資料の内容を耳から確認できるようにする
  • 資料が更新されるたびにアップロードし、常に最新の状態を保った社内ナレッジベースとして運用する

プロンプト例

アップロードした資料をもとに、よくある質問とその回答を10個作成してください。

条件:実務未経験の新入社員でも理解できるよう、専門用語には簡単な説明を添えてください。

Gemini Sparkで定型的な事務作業を自動化する

提供が広がりつつある「Gemini Spark」を使うと、繰り返し発生する事務作業そのものを代行させることもできます(Pro/Ultraユーザー向けに順次拡大中の機能です)。

  • 自動化したい定型作業(メールの仕分け、資料の定期更新など)を具体的に洗い出す
  • Gemini Sparkに対して、対象のサービス(Gmail、ドキュメントなど)と作業内容を指示する
  • 送信や支払いなど重要な操作については、必ず事前確認を求める設定にしておく
  • 実行結果を確認しながら指示内容を調整し、精度を高めていく

プロンプト例

毎朝、未読メールの中から「至急」「要返信」を含むものを抽出し、要約と対応の優先度をまとめたリストを作成してください。

注意:メールの送信は行わず、リストの作成のみ行ってください。

いずれも「ゼロから作る時間」を短縮し、人が判断・仕上げに集中できる状態を作る使い方が中心になっています。自社の業務でどこから着手すべきか整理したい場合は、専門家に相談しながら導入計画を立てるのも一つの方法です。

よくあるトラブルと対処法(FAQ)

Geminiが起動しない・応答しないときの対処法

一時的なアクセス集中やネットワークの問題で起動しない・応答が返ってこないことがあります。時間を置いて再度アクセスする、ブラウザやアプリを再起動する、キャッシュをクリアするなどの基本的な対処で改善することが多いです。障害情報は公式のステータスページで確認できます。

利用制限・回数制限に達したときの対処法

無料版や一部の有料プランには、5時間ごとにリセットされる利用回数の上限が設けられています(プロンプトの複雑さや使用機能によって消費量が変動)。上限に達した場合は、時間を置いて再度利用するか、上位プランへのアップグレードを検討しましょう。

チャット履歴の削除・管理方法

過去のやり取りは、アクティビティの管理画面から個別に削除したり、一定期間で自動的に削除する設定に変更したりできます。共有パソコンで利用する場合など、履歴を残したくないケースでは、一時チャット(保存されないモード)の利用も選択肢になります。

よくある質問(Q&A形式)

Q. Geminiは無料で使えますか?

A. 基本的な機能は無料で利用できますが、利用回数やモデル性能に制限があります。

Q. スマホでも使えますか?

A. iPhone・Android向けの専用アプリが提供されており、スマートフォンからも利用できます。

Q. 会社の機密情報を入力しても大丈夫ですか?

A. プランやデータ取り扱いポリシーによって扱いが異なるため、社内ルールを整備したうえで利用することをおすすめします。

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ここまで見てきたように、Geminiは無料でもかなりのことができ、有料プランやGoogle Workspaceとの連携まで含めると業務効率化の選択肢は非常に広がっています。一方で、「結局自社のどの業務から着手すればいいのか」「既存のシステムやデータとどう連携させるのか」「セキュリティ要件を満たした形で全社導入するにはどうすればいいのか」といった、ツール単体の使い方だけでは解決しない論点が出てくるのも実情です。

特に、本記事で紹介したFAQ対応の自動化や社内データ連携のような活用は、Gemsやプロンプトの工夫だけで完結させようとすると属人化しやすく、社内向けチャットボットや業務システムとして仕組み化して初めて効果を発揮するケースが多くあります。

GeNEEのAI開発支援でできること

  • 無料のAI診断からスタートし、自社にとって何が課題で、どこにAIを導入すべきかを整理
  • 汎用パッケージではなく、業務内容やデータの状態に合わせたオーダーメイドのAI開発・機能実装
  • Geminiをはじめとする生成AIと連携した社内FAQチャットボットなど、実務に組み込む形でのシステム開発
  • 開発して終わりではなく、リリース後のチューニング・保守・運用までを一気通貫でサポート

Geminiの導入・業務への組み込みでお悩みなら 、GeNEEの無料AI診断が力になります。現状のヒアリングから、開発、そして導入後の運用まで一気通貫でサポートします。

まとめ

まとめ

Geminiは、文章生成にとどまらず、画像・音声・動画の理解、検索連携、Googleサービスとの統合まで幅広くカバーする生成AIです。無料でも基本機能を試せる一方、業務で本格的に活用する場合は、料金プランやセキュリティ設定を理解したうえで導入することが重要になります。

ChatGPTやCopilot、Claudeとそれぞれ強みが異なるため、自社が普段使っているツールや、解決したい業務課題に合わせて選ぶのが失敗しないポイントです。まずは無料版で基本的な使い勝手を試し、業務での活用が見えてきた段階で有料プランや法人向けプランへの移行を検討するとよいでしょう。

自社の業務にどうAIを組み込むべきか整理したい場合は、専門家に相談しながら導入計画を立てることもおすすめします。

監修者
飯嶋シロ
飯嶋シロ
コンテンツマーケティングディレクター

<略歴>
慶應義塾大学卒業後、日系シンクタンクにてクラウドエンジニアとしてシステム開発に従事。その後、金融市場のデータ分析や地方銀行向けITコンサルティングを経験。さらに、EコマースではグローバルECを運用する大企業の企画部門に所属し、ECプラットフォームの戦略立案等を経験。現在は、IT・DX・クラウド・AI・データ活用・サイバーセキュリティなど、幅広いテーマでテック系の記事執筆・監修者として活躍している。

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