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倉庫管理システム(WMS)の開発

お客様は、倉庫管理業務にクラウド型のパッケージソフトを利用していたが、管理業務が複雑化・多様化する中で、「自社に最適化されたフルスクラッチ(オーダーメイド)のシステムを開発をしたい。」と考えるようになり、企画・検討から相談したいとのことで弊社に相談が入る。

数カ月間は現行の倉庫管理システム(以下、Warehouse Management Systemの略称、WMSとします。)の利用状況と詳細な業務オペレーション及びワークフローの確認、システム利用関係者への質問紙調査、ヒアリング調査を通じ、理想のWMSのTo-Beモデルを描写した。

お客様のご要望に従い、アジャイル型開発手法を採用し、細かくイテレーションを区切りながら最大限双方の認識齟齬を防止する形でプロジェクトを進行。

技術的課題、技術負債を作ることなく、円滑に基本設計~総合試験を経て、受入試験の中で細かな補正を行い、当初のプロジェクト計画通りにシステム移行を実現。現在は保守・運用及びWMS利用者の方の意見を聞きながら機能追加、機能改修を図っている。

お客様の状況【開発前】

・パッケージソフトでは対応できない業務や作業が増えてしまい、非効率なルーチン業務が多々発生していた
・パッケージソフトのカスタマイズが滞り、業務オペレーション上も大きな支障となっていた
・新技術(Beacon)を取り入れた在庫管理手法を検討していたが、パッケージソフトが未対応のため、効率化が進まなかった

お客様の状況に対するGeNEEのアプローチ

・システム化を行う前にワークフローやオペレーションを徹底的に整理
・スクラッチ開発により、柔軟な機能追加・機能改良・仕様変更にも柔軟に対応
・Beaconと新しいWMSを連携させることで、効率的な業務管理体制を構築

リリース後の成果

・ワークフロー等の整理・ドキュメント類化により、無駄な(不要な)業務を徹底排除
・常に現場作業者の方が使いやすいと思うWMSを提供
・新しいテクノロジーを導入することで、競合他社を超える業務効率化・コスト削減効果を実現

徹底したワークフロー・業務オペレーションの見直し

WMSを通じた業務効率化やコスト削減を実現するために、最も重要な作業の一つがワークフローと業務オペレーションの調査・確認作業です。倉庫現場で作業する従業員の思いに加えて経営幹部層の思いを適切に汲み取り、WMS刷新後のワークフローや業務オペレーションはどのようになるのかなど、ひとつひとつしっかりと検討していきます。また双方の認識齟齬を防ぐためにドキュメントに明文化していくのも重要です。このような地道な作業を反復的に繰り返し行うことで、お客様に喜んでお使いいただけるWMSの完成形が少しずつ見えてきます。

使いやすいシステムの姿・形はお客様一社一社で異なるということ

弊社が提供するスクラッチ開発は、いわゆるオーダーメイド開発を意味しており、お客様一社一社、それぞれの特性等に合わせて作り上げます。業界・業種は勿論、業態、事業規模、男女割合、従業員の方の年代、ITリテラシーの高低、WMSの利用頻度、利用人数など、一社として同じ会社は存在しません。だからこそ、その会社が求める業務要件、システム要件、UI/UXデザイン要件等を的確に把握し、それらをWMSにしっかりと落とし込んでいくのです。

こちらのお客様が使用されていた一部の過去システムは15年以上もUI/UXデザイン面の変更がなされておらず、常に使いづらい状況にありました。現場調査の中でも初めてそのシステムに触れる方は、どこにどの要素(機能など)が配置されているかが分からず、誤操作、作業停止、に陥ることが多々ありました。そこからシステム刷新を行った結果、新システム導入後のアンケート調査では、「使いづらいシステムに慣れてしまっていたが、使いやすいシステムになるとここまで業務が効率的にできると思わなかった。これまで毎日数十分かかっていた作業が1分以内で完結してしまい、驚くと同時にシステム化のメリットがとても良く分かった。」というご意見をいただくことができました。倉庫管理等を行う現場の方々もひとりのエンドユーザであり、分かりやすくて使いやすいシステムを提供することで、業務効率もぐっと上がり、業務に対する満足度にも影響を与えることができるのです。

Beaconと呼ばれる新技術の導入、
WMSの更なる有効活用で業務効率化を推進

世界に目を向けると、次々と新しい新技術が登場しています。WMSの分野では、タイトルに記述したBeaconの他、センサーと画像認識技術を掛け合わせたプロダクトやモノとインターネットを繋ぐIoT、とりわけ、在庫管理業務の中では重量計をインターネットに繋げることで自動計測が可能なIoT重量計の精度が向上し、実用的にも導入展開が進んでいます。新技術導入の一つのハードルになることが、現行利用しているシステムで対応できるかどうか、です。大企業においては、定期的にシステム投資を行い、リプレイスと呼ばれるシステム刷新することが多いのですが、中小企業~中堅企業においてはシステム投資に消極的な会社も多く、30年以上前に導入したシステムや仕組みをいまだに採用し続けているところも稀に存在します。しかしながら今後、国際競争はより熾烈になります。人を雇用せずに機械やロボットに業務管理を任せる会社とたくさんの従業員を雇い、人力で業務管理を行う会社では、中長期的に大きな差が生まれることは明らかです。前者は浮いた人件費を新たな投資に回すことができますが、後者は常に従業員の人件費を払うだけで新たな投資に注力することができません。企業が永続的に発展していくためには、新技術に対するアンテナを常に張り、自社に適用できるかどうかを検討し、メリットがあるならしっかりと投資を行うことだと考えます。

 

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