公開日:2023.08.31 更新日:2023.09.20

システム開発を企業に依頼する前に知っておきたい基礎知識 その①【「システム」「ソフトウェア」「ハードウェア」「プログラム」の関係性」の基本から解説!】

システム開発を依頼する前に押さえておきたい基礎知識とは?

企業のDX化が叫ばれる昨今の時流として、システム開発に必要な基礎知識はビジネスの効率化や競争力向上に欠かせない要素となっています。 その重要性を理解し、システム開発やプログラミングを学び始める企業や個人も年々増加傾向にあります。

そもそもシステム開発は何のために行うのでしょうか。企業によってシステム開発を行う動機は若干異なるものの、その大半は新たなシステムを利活用して業績を伸ばすことに尽きるでしょう。その一方、システム開発を依頼・発注する際には大きな決断が必要になります。開発の予算は数千万円以上、大規模な基幹システムの場合、数十億~数百億円を超えるからです。そのため、企業の購買調達担当、総務担当、新規事業担当の方はシステム開発とは何かを一通り学び、そこから業者選定に入ります。ただ、一部の担当者の方は、何から手を付けたら良いのかが分からず、二の足を踏んでしまっている、結果としてずるずると自社のDX化、IT化が進まずに業績低迷に陥るというのも実態として起きています。

今回の「システム開発を依頼する前に知っておきたい基礎知識 」の記事では、システム開発プロジェクトを成功させるために必要な基礎知識を一通り、理解できる形式としています。

今回は【知っているようで知らないシステムの意味】と、【ソフトウェア開発について】、解説していきます。

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システムとは?【「システム」と「ソフトウェア」と「ハードウェア」の関係】

システムとは?「システム」とは”しくみ”の総称

システム(System)とは、特定の目的を達成するために協力するパーツの集合体、つまり「しくみ」の総称を意味します。パーツには、ソフトウェア、ハードウェアだけでなく、手順、規則やロジック、データなど、全ての要素を含んでいます。

例として、インターネットは大きなシステムの一つと言えます。インターネットは、世界中のコンピュータやネットワークが接続された、情報共有システムと言えます。

私たちは日常的に、インターネットというシステムを利用しているのです。

システムを構成する「ソフトウェア」「ハードウェア」とは?

システムは主として、「ソフトウェア」と「ハードウェア」の2つの要素から構成されています。

  1. ソフトウェア:
    ソフトウェアは、コンピュータが特定のタスクを実行するための指示を与えるプログラムやデータを指します。正確にはシステムソフトウェアアプリケーションソフトウェアの2つに分類されます。
  • システムソフトウェア: コンピュータの基本的な機能を制御するソフトウェアで、オペレーティングシステム(Windows, macOS, Linuxなど)やデバイスドライバ(プリンターやキーボードなどのハードウェアを制御するソフトウェア)が該当します。
  • アプリケーションソフトウェア: ユーザーが特定の作業を行うためのソフトウェアで、ワードプロセッサ(Microsoft Wordなど)、スプレッドシート(Excelなど)、ウェブブラウザ(Chrome, Firefoxなど)が該当します。
  1. ハードウェア:
    ハードウェアは、物理的な装置や機器を指します。コンピュータシステムのハードウェアは、以下のようなパーツから構成されています。
  • 中央処理装置(CPU): コンピュータの「脳」で、ソフトウェアからの指示を解釈し、それに基づいて他のハードウェアを制御します。
  • メモリ(RAM): コンピュータが現在実行中のタスクのデータを一時的に保存する場所です。
  • ストレージ(HDD, SSD): ファイルやアプリケーションを永続的に保存する場所です。
  • 入出力デバイス: ユーザーがコンピュータと対話するためのデバイスで、キーボード、マウス、モニター、プリンターなどがこれに該当します。

これらのソフトウェアハードウェアが有機的に連携し合い、コンピュータシステムは機能しているのです。システムは「しくみ」の総称として、ソフトウェアハードウェアネットワークを含んだ広範な概念ということを覚えておきましょう。

企業で使用する主なシステムの種類とは?

企業が使用するシステムを一言で表すと、特定の業務を自動化/最適化する情報システムのことで主に3つに分類されます。

  1. 【基幹系システム】停止すると業務に大きな影響を及ぼすシステム
    例:生産管理、在庫管理、販売管理などの企業の中核業務を支えるシステム
  2. 【情報系システム】業務を円滑に進めるためのもの
    例:メールシステム、チャットシステム、アンケートシステム、スケジュール管理、掲示板、キャビネットなどのグループウェア
  3. 【業務システム】企業・個人の業務を円滑に進めるために使用されるシステム
    例:タスク管理システム、顧客管理システム、情報管理システム、経営分析システムなど

関連記事:基幹システム開発における課題と必要とされる対処法

ソフトウェアの主な種類【「基本ソフト」と「応用ソフト」とは?】

システムと類似する概念としてソフトウェアという言葉があります。またこのソフトウェアは、「基本ソフトウェア」と「応用ソフトウェア」の2つの大きなカテゴリーに分けることができます。

  1. 基本ソフトウェア:コンピュータの基本的な動作を制御します。これには、オペレーティングシステム(OS)やデバイスドライバなどが含まれます。OSはコンピュータのハードウェアを制御し、私たちユーザーとコンピュータとの間の橋渡し役を果たします。一方、デバイスドライバは、プリンターやマウスなどの特定のハードウェアデバイスを制御します。
  2. 応用ソフトウェア:アプリケーションソフト(アプリ)とも呼ばれます。私たちが特定のタスクを達成するために使用します。ワードプロセッサやスプレッドシート、データベース管理システム、ゲームなどがこれに該当します。これらのソフトウェアは、基本ソフトウェア上で動作し、私たちが具体的な作業を効率的に行うためのツールを提供します。

基本ソフトウェアと応用ソフトウェアは、コンピュータシステムを運用する上で互いに補完し合い、効率的な作業環境を提供するために用いられます。

ソフトウェアとプログラムの関係性とは?

「ソフトウェア」と「プログラム」は、コンピュータが特定のタスクを実行するための指示を含むもので、両者は密接に関連していますが、それぞれ異なる意味を持ちます。

とができます。

  1. プログラム:コンピュータが特定のタスクを実行するための一連の指示です。これは、コンピュータが理解できる言語(プログラミング言語)で書かれている、特定の問題を解決するために設計されたコードの集合体のことを指します。
  2. ソフトウェア:1つ以上のプログラムと、それらのプログラムが適切に機能するために必要な関連データやドキュメンテーションを含む、より広範な概念です。ソフトウェアは、特定のタスク(例えば、文書作成、画像編集、ウェブブラウジングなど)を実行するためのツールを提供します。

上記に従いまして、すべてのプログラムはソフトウェアの一部と言えますが、すべてのソフトウェアが単一プログラムで構成されているわけではありません。ソフトウェアは、複数のプログラムや関連データベースと組み合わさり、より複雑なタスクを実行するために使用されているのです。

基本ソフトウェア開発と応用ソフト開発は、コンピュータプログラムやアプリケーションを作成するプロセスを指していますが、それぞれ目的が異なります。その違いについて以下で補足します。

基本ソフトウェア開発:コンピュータの基本的な動作を制御するソフトウェア、つまりオペレーティングシステム(OS)やデバイスドライバなどの開発を指します。これらのソフトウェアは、ハードウェアのリソースを管理し、他のソフトウェアがハードウェアと効率的に通信できるようにする役割を果たします。

基本ソフトウェア開発は、深い技術的知識と理解を必要とし、ハードウェアと密接に連携して動作するため、開発者はハードウェアの動作やリソース管理の仕組みについて詳しく理解している必要があります。

応用ソフトウェア開発:ユーザーが特定のタスクを達成するために使用するソフトウェアの開発を指します。これには、ワードプロセッサ、スプレッドシート、データベース管理システム、ゲームなどが含まれます。

応用ソフトウェア開発は、ユーザーのニーズを満たすためのソフトウェアを作成することに重点を置いています。開発者は、ユーザーインターフェース(開発実務ではI/Fと表現されます。)の設計、データ管理、ネットワーク通信など、様々な技術を使用して、ユーザーが目的を達成するためのツールを提供します。

2つのソフトウェア開発は、それぞれ異なるスキル、ノウハウ、知識を必要としますが、どちらもコンピュータシステムの効率的な運用に重要な役割を果たします。

システム開発とは?「ソフトウェア開発」や「プログラム」との関係

システム開発とは、基本的にソフトウェア開発のことを指します。ソフトウェア開発は、特定の目的を達成するためのプログラムを作成するプロセスであり、これには基本ソフトウェアや応用ソフトウェアの開発が含まれます。

プログラムの作成は、ソフトウェア開発の中心的な活動であり、開発者は特定の問題を解決するためのアルゴリズムを設計し、それをコードに変換します。このプロセスは、要件定義、設計、コーディング、テスト、デバッグ、保守など、多くのステップを含む複雑なタスクです。

また、ソフトウェア開発にはオープンソースソフトウェア(OSS)の利用も広く行われています。OSSは、そのソースコードが公開されており、誰でも自由に利用、改変、再配布することが可能なソフトウェアです。OSSの利用は、開発時間の短縮、コスト削減、技術的な進歩の共有など、多くの利点を提供します。

したがって、システム開発はソフトウェア開発であり、ソフトウェア開発はプログラムの作成であり、その中にはOSSの利用も含まれています。これら全てが組み合わさって、私たちが毎日利用するコンピュータシステムが構築されています。

関連記事:ソフトウェア開発とシステム開発の違いとは?開発の流れや種類を解説

まとめ

企業のDX化が進む中、システム開発の基礎知識はビジネスの効率化や競争力向上に必要となっています。本記事では、システムとは特定の目的を達成するためのパーツの集合体で、ソフトウェアとハードウェアの2つの要素から構成されていることや、ソフトウェアはコンピュータが特定のタスクを実行するための指示を与えるプログラムやデータで、ハードウェアは物理的な装置や機器を指すこと、企業が使用するシステムは主に3種類に分けられ、基幹系システム、情報系システム、業務システムがあることなどを解説しました。次回は、「ソフトウェア環境とは?」「アプリの主な種類」「発注前に考えておくべき7つの要素」を合わせて解説します。

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