公開日:2023.03.22 更新日:2023.03.22

ノーコード開発・ローコード開発・スクラッチ開発のそれぞれの特徴

GeNEE_ノーコード・ローコード開発


従来、アプリケーション開発は主にプログラミング言語を用いて、プログラムを「書く」ことで開発を行ってきました。もちろん現在もこのプログラムを「書く」という手法は主流です。しかしながら、近年ではプログラムをまったく書かない技術、ノーコードもしくは基本的にはプログラムを書かずに一部のみ書く技術、ローコードと呼ばれる手法が成長し始めており、個人事業主などの小規模なアプリ開発やテストマーケティング等で使用されるアプリケーションにこのノーコード開発やローコード開発が利用されつつあります。

この記事ではプログラムを書かない、またはあまり書かないノーコード開発・ローコード開発、プログラムを書くスクラッチ開発とは何か、それぞれのメリット・デメリットなどを紹介していきます。

 

ノーコード開発について

まずは特に近年活用が進んできているノーコード(No Code)開発について紹介します。

 

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ノーコード開発とは

冒頭申し上げました通り、アプリケーションを開発するにはプログラム(コード)を書く必要がありましたが、ノーコード開発はコードを書きません(書く必要がありません)。ではどのようにしてアプリケーションを開発しているのでしょうか。ノーコード開発では各サービスや開発ツールが提供するGUI(グラフィカル・ユーザインター・フェースの略称)を操作し、各サービスや開発ツールが提供するコンポーネント(部品のようなもの)をドラッグ&ドロップで組み合わせてシステムやスマホアプリを開発していきます。つまり、アプリケーション開発に必要であったプログラミングの知識が必要ない開発手法になります。

ノーコード開発のメリット

アプリケーション開発において、プログラミングという専門の知識が必要ないというのが最も大きなメリットになります。利用するノーコード開発用のサービスやツールへの理解は必要ですが、プログラミングの学習コストと比較して少ないコストで済みます。

また、前述の通り用意されているコンポーネントの組み合わせでアプリケーションを開発するため、高速な開発が可能です。

ノーコード開発のデメリット

メリットで取り上げたコンポーネントの組み合わせという部分は、残念ながらデメリットにもなります。これはコンポーネントで用意された機能やUI/UXデザインしか実装することができない、ということを意味します。そのため、実装したい機能やUI/UXデザインが実装できなかった、ということが往々にして発生します。また汎用的に作られた機能やデザインのコンポートネントはデータ量が重たく、リロード(読込速度)にかかる時間が長くなるケースが多々あります。そのため、大量のユーザを抱えているシステムやサービスの場合、ユーザの離脱やシステム利用者の満足度低下といったリスクを招く可能性があります。

上記に加えて、ノーコード開発を行うには何かしらのサービスやデジタルツールを利用することになりますので、その環境に依存することになります。結果として、突然のサービス停止やサービス利用料金の引き上げ等を受け入れざるを得ません。

このようなデメリットが大きく、小規模事業者以外ではまだ導入が進んでいない、一部の狭い範囲のみで利用するというのが実情です。昨今、世間を騒がせているChat-GPTなどのオープンAIの登場により、今後ノーコード開発は更なる発展を遂げる可能性を秘めていますが、現段階では実験的かつ局所的に使用されるフェーズにあると推察します。

 

ローコード開発について

続いてローコード(Low Code)開発について紹介します。

ローコード開発とは

ローコード開発は既に紹介したノーコード開発と近い関係にあります。ローコード開発はノーコード開発と同様にGUIを利用しサービスやツールが用意するコンポーネントを活用する点は同じです。違いはローコード開発の場合、用意されたコンポーネントに加えてプログラミングすることで一部ロジックの拡張や追加が可能となっている点です。

ローコード開発のメリット

コンポーネントを活用した高速な開発が可能な点はノーコード開発と同様ですが、加えてノーコード開発ではできない機能の拡張や追加がある程度可能な点がメリットとしてあります。独自のロジックを追加し、複雑な機能の開発が可能となります。

ローコード開発のデメリット

機能の拡張や追加ができることはできるのですが、依然としてサービスやツールが提供する範囲を超えることはできません。拡張可能な部分は限定されるため、ノーコード開発と比較するとメリットですが、スクラッチ開発と比較するとデメリットになります。

また、拡張にはプログラミングが必要なため、サービスやツールの理解に加えて拡張に使用するプログラミング言語の知識が求められます。

GeNEE_フルスクラッチ開発

 

スクラッチ開発(オーダーメイド開発)について

最後にスクラッチ開発について紹介します。

スクラッチ開発とは

従来のアプリケーション開発手法であり、プログラミングすることで画面や機能を開発します。ノーコード開発やローコード開発のようにGUI操作による直観的な開発はできず、専門性の高いプログラミング知識が必要となります。プログラミングで開発する手法にはパッケージ開発(※)という手法もありますが、ノーコード開発/ローコード開発と比較する際にはスクラッチ開発と大きな違いはないため、本記事ではパッケージ開発の比較は割愛します。

※パッケージ開発

スクラッチ開発の場合は1からプログラムコードを生成し、画面や機能開発をしますが、パッケージ開発の場合は標準的な機能はパッケージとして既にまとめられており、既にある機能のカスタマイズや、不足する機能を追加してくのがパッケージ開発になります。スクラッチ開発と同様にプログラミングが必要です。ただ、不特定多数のユーザ向けに開発されるため、汎用的な機能や画面を使うことになり、多くの制約を受けることになります。

スクラッチ開発のメリット

スクラッチ開発、つまりプログラミングにより機能を開発するメリットは「自由度の高さ」、「柔軟性」にあります。中規模から大規模な基幹システム・業務システムでは複雑なデータ処理が求められることが大半で、用意されたコンポーネントを組み合わせるノーコード開発や、一部拡張可能なローコード開発では対応できないケースがほとんどです。1から開発するスクラッチ開発では複雑な機能の実装が可能なため、この点が大きなメリットとなります。

スクラッチ開発のデメリット

1からプログラムコードを開発することになりますので、既にあるコンポーネントを利用するノーコード/ローコード手法と比較して開発スピードは遅くなります。また、開発には専門知識を有するプログラマが必要となるため、デジタル人材が不足している現状、開発要員を集めるのも一苦労する可能性があります。

 

まとめ

近年活用が進んできているノーコード開発、ローコード開発、従来の開発手法であるスクラッチ開発について紹介しました。現時点でそれぞれの特徴を簡単にまとめ比較すると次の表のような形になります。

 

GeNEE_ノーコード・ローコード・スクラッチ開発のメリットデメリット表

全てにおいて完璧な開発手法は今も昔も存在しません。それぞれにメリット・デメリットが存在し、開発したいアプリケーションや自社事情(従業員数やシステムに求めるもの、必要な機能、予算、上市時期など)に応じて最適な選択が変化します。開発手法を選定する際に、「新しい技術だから」、「開発が速そうだから」といって安直にノーコード・ローコード開発に手を出すのは非常に危険です。作りたいアプリケーションはノーコード・ローコード開発で実現できるのか、実現できないのでスクラッチで開発すべきなのか、まずはアプリケーションの特徴整理から入り、どの開発手法が自社と相性が良いのかをしっかり検討することが重要と考えます。

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