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Scalaというプログラミング言語をご存知でしょうか?Scala(スカラ)は、アメリカのIT企業を中心に、開発現場での導入数が増加傾向にある、実はいま非常に人気のあるプログラミング言語の1つです。そのため、日本でも人気が出てきており、今後は使用頻度が増えることが見込まれています。
この記事ではScalaの特徴や、どのような言語なのか、またメリットやデメリット、実際にScalaが使用されているサービスなどを分かりやすく解説します。是非最後までお付き合いください。
Scalaとは?
Scala(スカラ)の最大の特徴は、オブジェクト指向プログラミングと、関数型プログラミングの両方の機能を扱うことができるところです。
スイス連邦工科大学のマーティン・オーダスキー教授によって設計・開発されたプログラミング言語で、2003年に内部で公開、2004年にJavaのプラットフォームにリリースされました。(Javaが登場したのは1995年です。)
開発者のマーティン教授はJavaの開発にも携わっていたこともあり、ScalaはJavaとの親和性が高いという特徴があります。
そのため、Javaで開発できるものはScalaでも開発することができるため、幅広いWebアプリの開発が可能です。
日本でも、「Javaの後継言語」「幅広い開発領域で使用する事ができる言語」として人気が高まっています。
Scalaの特徴
Scalaの特徴は主に以下の2点が挙げられます。
・JVMで動作できる
・オブジェクト指向プログラミングと関数型プログラミングの両方の機能を扱える
それでは実際に上記の2点がどのようなことなのか見ていきましょう。
JVMで動作できる
Scalaは、JVM(Java Virtual Machine)と呼ばれるJavaのプログラムを動かすためのシステム上で、動作することが可能な言語です。JVM言語ともよばれており、Scalaの他には、Java、Kotlinがあります。JVMは(Java仮想マシン)とも呼ばれ、Javaのプログラムを解釈し、選択したOSで実行可能な形式のコードに自動変換して動作します。Javaで作成したプログラムを、プラットフォームに依存しないで動かすためには、JavaをJVM上で動作させる必要があります。そして、Scalaのプログラムは、JVMがパソコンで読み取れるコンピューター言語へ変換してから実行されるので、それぞれのOSを気にしたプログラミングを行なわなくて良いのです。
オブジェクト指向プログラミングと関数型プログラミングの両方の機能を扱える
先述した通り、Scalaはオブジェクト指向プログラミングと、関数型プログラミングの両方の機能を扱えます。そこで、Scalaの特徴を理解するにあたり、先ずはオブジェクト指向プログラミングと、関数プログラミングについて解説したいと思います。
まず、オブジェクト指向とは、一連の処理に使う変数や関数を「クラス」として、ひとまとめにして管理する開発手法です。(クラスとは、テンプレート化できる設計図のようなものです。)たとえば、何かしらの機能を一から作ろうとすると、とても大変です。しかし、オブジェクト指向でプログラミングを書けば、テンプレート化されたクラスにデータを渡すだけで、簡単に機能を追加することが可能です。また、不具合を見つけやすいというメリットもあります。このようにオブジェクト指向プログラミングとは、開発を容易にするために考えられた物と言っても過言ではないでしょう。
次に、関数型プログラミングとは、関数を用いてコーディングするプログラミング方法です。プログラムのわかりやすさに特徴があります。関数が主軸の為、引数の値が定まれば結果も定まるというプログラミングです。参照透過性を持つ、数学的な関数を使って組み立てた式が主となります。(参照透過性とは、同じ値を与えたら、返り値も必ず同じになるような性質の事を表します。)一連の記述が数式的に行われ、プログラムの細部まで細かい静的処理が行われることで、強固なプログラムを組むことができるようになります。
このように、Scalaは、前述のオブジェクト指向言語と関数型プログラミング言語の2つの特性を持ち合わせているプログラミング言語です。そのため、どちらの言語を使用しても問題はございません。オブジェクト指向の記述が適しているところはオブジェクト指向で、関数型プログラミングが適しているところは関数型プログラミングで、好きに記述する事が出来ます。両方の利点を持っているというのは非常に大きなメリットといえます。
Scalaのメリット・デメリット
ここまでお伝えしてきた通り、Scalaには活用するメリットがたくさんあります。その中でも、主なメリット・デメリットをこの章ではご紹介していきたいと思います。
まず、メリットは以下の3点が挙げられます。
・Javaとの互換性が高い
・使用するソースコードが少なくて済む
・オブジェクト指向プログラミングと関数型プログラミングの両方の機能を扱える
Javaとの互換性が高い
ScalaはJavaとの互換性が高いため、Javaを使用してコーディングしたプログラムをScalaに容易に移行することが可能です。前述しましたが、ScalaはJavaと同様で、JVMで動作が可能です。そして、ScalaはJavaのライブラリの利用ができるため、効率よくシステムやアプリケーション開発を行えます。
使用するソースコードが少なくて済む
Scalaはソースコードの量が少なく、シンプルなコードという特徴があります。そのため、Scalaを使用するとコード量を少なく開発がおこなえます。結果的に、コードがシンプルなので、エラー件数は減少するとともに、仮にエラーが発生したとしてもどこで発生しているのか探す手間が減るというメリットも。それによりスピーディーな開発も可能となります。
オブジェクト指向プログラミングと関数型プログラミングの両方の機能を扱える
オブジェクト指向プログラミングと関数型プログラミングの両方の機能については、前述したとおり非常に大きなメリットと言えるでしょう。プログラミング内容は事なりますが、オブジェクト指向プログラミングは、不具合の修正・機能の追加という側面で使い勝手が良い特徴があります。一方で、関数型プログラミングは、プログラムがわかりやすい特徴があります。
それぞれ特徴はありますが、Scalaのオブジェクト指向プログラミング・関数型プログラミング両方の機能を扱うことができる点は、どちらかしか使えない言語よりも柔軟に対応できる魅力があると言えます。
次に、たくさんメリットが挙げられるScalaですが、デメリットも見受けられます。以下に主な2点を挙げ、解説をしていきます。
・プログラミング初心者にとって習得のハードルが高い
・統合開発環境(IDE)が発展途上
プログラミング初心者にとって習得のハードルが高い
Scalaはオブジェクト指向プログラミングと関数型プログラミングの2つの考え方を含んでいるため、当然ながら両方の考え方について知っておく必要があります。Javaのプログラミング経験者の場合、オブジェクト指向プログラミングの考え方は習得しているかもしれませんが、初心者にとってはオブジェクト指向と関数型プログラミングの両方を習得していくのは、ハードルが高いためコストがかかる部分と言えるでしょう。
統合開発環境(IDE)が発展途上
IDEの機能がJavaと比較すると充実していないため、コンパイルの速度が遅いというデメリットがあります。コンパイル速度が遅いと余計な待ち時間が発生することになり、生産性の低下に繋がってしまいます。Scalaはまだまだ後発のプログラミング言語です。そのため、メジャーな言語と比較するとIDEは種類や機能が豊富ではありません。そのため、コーディングする際の入力サポート機能や、エラーチェック機能が劣っている可能性もあります。現状ではIntelliJ IDEA(インテリジェイ アイデア)とEclipse(イクリプス)が主流のIDEですが、これからScalaを利用する企業やエンジニアが増加していくことで、充実した機能が揃うIDEがリリースされる可能性はあるため、今後の開発に期待したいものです。
Scalaの活用事例
ここまで、Scalaについて特徴をはじめ、活用時のメリットやデメリットも見てきましたが、実際にどのような活用事例があるのかを具体的に見ていきたいと思います。
・Webサービスの開発
・スマホアプリの開発
・業務システムの開発
・開発されたサービスや採用の事例
Webサービスの開発
Webサービスの開発でよく用いられる言語と言えばJavaが多数派でしたが、最近はScalaで開発されたものも増加しています。選ばれる理由として、Javaの上位互換といえるScalaは、実行スピードが早く堅牢性が高いという特徴があります。Webサービスは規模が大きくなるほど、スピードや堅牢性が要求されますが、以上の点において、Scalaは規模の大きなWebサービスの開発に向いているといえるのです。実際に開発されたサービスには、世界的に人気がある、有名なサービスがあります。
スマホアプリの開発
スマートフォンのAndroidアプリは、ほとんどがJavaで開発されていますが、もちろん、同様のアプリをScalaでも開発することができます。
業務システムの開発
業務システム開発とは、「仕事を行う際に使用するシステム」の開発のことです。具体的には、従業員の給料や賞与などの計算を行うシステムや、勤怠情報の管理を担うシステムなど、機能に応じて様々な業務システムがあります。主に業務の品質や、作業効率の向上などを目的に導入されるのが、業務システムの特徴です。企業は堅牢性や保守を重視して、確実に稼働を続けるシステムを採用するために開発します。そのため、安定性と実行速度が強みのScalaは多くの企業で採用されています。
開発されたサービスや、システムの採用企業事例
実際にScalaが採用された事例を以下にご紹介します。私たちの身の回りで活用しているシステムが多い印象だと思います。
・Webサービスの開発
1.Twitter(ツイッター)
2.LinkedIn(リンクトイン)
・スマホアプリの開発
1.LINE(ライン)
2.SmartNews(スマートニュース)
3.Foursquare(フォースクエア)
・業務システムの採用企業
1.株式会社ドワンゴ
2.株式会社ビズリーチ
まとめ
今回の記事を通して、海外だけではなく、日本でも人気が高まりつつある、Scalaについてご紹介いたしました。Scalaは、オブジェクト指向プログラミングと、関数型プログラミングが両方扱える点や、Javaとの互換性が高いという特徴のある言語です。また、ScalaはJavaよりも少ないコード量で処理を書くことができるため、生産性が高く、スピーディに開発を進めることができるため、Scalaのエンジニアも求められています。その一方で、上記のように非常に大きなメリットがある反面、プログラミング初心者には習得のハードルが高いというデメリットがあります。しかし、Scalaを取り入れることで生産性があがるのであれば、是非とも採用したいプログラミング言語と言えるでしょう。まだ、導入されていないようであれば、一度採用を検討されてはいかがでしょうか?
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慶応義塾大学経済学部、慶応義塾大学大学院・慶応義塾大学ビジネススクールMBA(経営学修士取得)卒業。
大手目がベンチャー企業の株式会社ディー・エヌ・エーで国内利用者数約200万人のメガヒットアプリ、マンガボックスアプリをゼロベースから開発。その後複数の大手企業を経て、株式会社GeNEEの取締役に就任。
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